2016-12-04から1日間の記事一覧

冬の終わりに君は哭く(仮)

少し歩こうか。白い息と共にそう言った彼女の背に、髪の長い女が垂れかかる。あれは冬だ。彼女を連れていこうとする、綺麗な魔の遺物。世界が終わり、また生まれたというのに、たったひと欠片遺ってしまった異物。冬は気に入った者を1人選んでは、雪の向こう…